ブランドとD2CチームのためのOutbrain広告設定ガイド(2026年版)
Priya Raghunathan
Eコマース・パフォーマンスマネージャー
Outbrain広告は、大手パブリッシャーサイトの記事の下や横に、おすすめコンテンツとして表示されます。そのため、すでにTaboolaを運用しているブランドにとっては2つ目のネイティブチャネルとして、ソーシャル以外で新規顧客を開拓したいD2Cチームにとっては最初のネイティブチャネルとして自然な選択肢です。本ガイドでは、Outbrain Amplify、Outbrain Pixelをはじめとするコンバージョン計測の選択肢、キャンペーン目標、Conversion Bid Strategy、予算、ターゲティング、クリエイティブ、ランディングページ、効果測定、スケールまで、設定を一通り解説します。
以下の媒体に関する情報は、すべて2026年10月22日に確認したOutbrain公式ヘルプにもとづいています。ネイティブ広告自体が初めての方は、ネイティブフィードの仕組みを解説したTaboola広告の設定ガイドから読むのがおすすめです。本記事ではOutbrain特有のポイントに絞ります。コンテンツアービトラージ目的でネイティブ広告を運用している方には、TaboolaとOutbrainのアービトラージ事例のほうが参考になります。
結論
ブランドとしてOutbrain広告を始める手順は次のとおりです。Amplifyでアカウントを開設し、Outbrain Pixelを設置します(EUや英国を配信対象にする場合は同意管理プラットフォームも)。「include in total」に指定したコンバージョンを作成し、目標はSalesかLeadsを選びます。Conversion Bid Strategyを使って1日の予算を目標CPAの3倍以上に設定し、キャンペーンごとにデバイスは1種類に絞り、5〜10本の広告でローンチします。トラフィックは、連絡先、プライバシーポリシー、記事広告であることの明確な表示を備えたランディングページへ送りましょう。そのうえで、成果はクリックではなく利益で判断します。
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Outbrain、Teads、Amplifyの関係
Outbrainは2025年にTeadsを買収し、統合後の会社はTeadsの名前を採用しました。Outbrainのトップページには現在「Outbrain Direct Response is a subsidiary of the new Teads」とあり、サービスは「Outbrain Direct Response (ODR) by Teads」として紹介されています。Teads側の広告主向けログインはTeads Ad Managerという名前です。
Outbrainのフィード枠を購入する広告主にとって、日々使うツールはいまもAmplifyです。Outbrainのヘルプセンターでは、Amplifyを、あなたのコンテンツを「ウェブ最大級のプレミアムパブリッシャーサイトでおすすめとして表示させる」プロダクトと説明しており、OutbrainのInterest Graphを通じて読者とマッチングされます。名称はこれからも変わっていくと考えておきましょう。Shopify向けのヘルプ記事の中にはすでに「How To Create a Teads Conversion Pixel」というタイトルのものがある一方、ほかの記事ではまだOutbrain Pixelと書かれています。本ガイドでは、「Amplify」はダッシュボードを、「Outbrain」はネットワークを指します。
アカウントの設定
Outbrainの新しいキャンペーン作成フローは6つのステップで構成されています。キャンペーン目標の選択、オーディエンスとターゲティングの設定、広告のアップロード、予算とスケジュールの設定、ローンチ、支払い情報の追加です。手早く進められるからこそ、計測を最初に整えるべきです。コンバージョンが設定されないままローンチしたキャンペーンは、クリックでしか評価できません。
OutbrainをMeta、Google、TikTok、Taboolaと並行して運用するなら、最初のキャンペーンの前に命名規則とレポートの置き場所を決めておきましょう。それが後々どれだけ時間の節約になるかは、複数の広告媒体を一元管理する方法のガイドで解説しています。
Outbrain Pixelとコンバージョン
Outbrain Pixelを設置するには、Conversionsタブを開いて「Outbrain Pixel」をクリックし、コードをコピーしてサイトのheadタグに貼り付けます。OutbrainにはShopify向けとGoogleタグマネージャー向けの個別ガイドがあり、WooCommerce、WordPress、Wix、HubSpot向けのガイドや、動作確認用のブラウザ拡張機能も用意されています。
ヨーロッパのブランドがつまずきやすい要件が1つあります。EUや英国のユーザーを配信対象にする場合、IAB準拠の同意管理プラットフォーム(CMP)が必要です。Outbrainによれば、「同意を正しく受け渡さなければ、Outbrain Pixelでコンバージョンを計測することはできません」。
ピクセルが動き始めたら、コンバージョンを作成します。種類は2つです。
- URLベース:注文完了ページなど、特定のページに到達したときにカウントされます
- イベントベース:アクションが発火したときにカウントされます。1つのページで複数のイベントが起きる場合に便利です
各コンバージョンには、カテゴリ、期間(見込み客がコンバージョンするまでに通常かかる時間)、任意の固定値を設定します。イベントと一緒に送られる動的な値は、固定値より優先されます。Outbrainは、1つのコンバージョンを「include in total」に指定し、CPAとROASの列の基準にすることを推奨しています。72時間何も記録しないピクセルには「No Recent Activity」と表示されます。
サーバー間連携とインポートしたコンバージョン
ブラウザでは捉えられないコンバージョンのために、Outbrainはピクセルを使わない2つの方法を用意しています(コンバージョン計測の概要)。
- サーバー間連携(S2S)。 イベントベースのコンバージョンを作成し、キャンペーンのトラッキング欄に
OutbrainClickId={{ob_click_id}}を追加します。クリックIDをユーザー情報とともに自社サーバーに保存し、コンバージョン発生時に、クリックIDとイベント名を付けてOutbrainの統合ピクセルエンドポイントへGETリクエストを送ります。注文金額、通貨、注文IDは任意項目です(S2S設定ガイド)。イベント名は大文字と小文字が区別され、自社の実装についてOutbrainはトラブルシューティングを行えません。 - インポートしたコンバージョン。 オフラインの売上やCRMのイベントは、OutbrainのクリックID、コンバージョン名、日時を含むCSVで送信します。最適化に使われるのはクリックから72時間以内のコンバージョンのみで、Outbrainは毎日送ることを推奨しています(コンバージョンのインポート)。ピクセルとの重複は除外されます。
Taboolaと同じく、S2Sやインポートで報告されるのはOutbrain経由のコンバージョンだけなので、合計がストアの数字と一致することはありません。これは正常です。両者の突き合わせ方は、クロスチャネル分析のアプローチ比較の記事で解説しています。
キャンペーン目標
現在の作成フローには、Sales、Leads、App Install、Trafficの4つの目標があります。D2CストアならほぼSalesを選ぶことになるでしょう。登録を経てから販売するサブスクリプション型や高単価のブランドは、Leadsのほうが合う場合もあります。Sales、Leads、App Installのキャンペーンでは設定時に任意でTarget CPAを指定でき、TrafficキャンペーンはCPC課金で配信されます。
Outbrainの入札:Conversion Bid Strategy
Outbrainでコンバージョンを狙う入札はConversion Bid Strategy(CBS)で行い、モードは4つあります(どの入札戦略が合うか)。
| モード | 仕組み | コンバージョンは必要? |
|---|---|---|
| Semi Manual(旧Semi Automatic) | キャンペーンのCPCを変えずに、コンバージョン率の高いセクションへトラフィックを送る | 推奨、必須ではない |
| Max Conversions(旧Fully Automatic) | 予算内でコンバージョンを最大化するようCPCを調整する | 推奨。データが十分たまると機能する |
| Target CPA | CPA目標を達成するようCPCを調整する | 必要 |
| Target ROAS | 購入金額に対するリターン目標に向けてCPCを調整する | 必要(コンバージョン値も) |
OutbrainのCBS成功のためのチェックリストには、実務的なルールがまとめられています。
- ファネル下部のイベントに向けて最適化し、あわせてコンバージョン率がおよそ10〜20%の手前のイベントも実装します。コンバージョン率が40%以上のピクセルで最適化してはいけません。
- 最初のCPA目標は理想より20%ほど高めに設定し、結果が出てから絞り込みます。
- 比較対象は検索広告ではなく、ネイティブ広告やディスプレイ広告にします。
- キャンペーン単位のブロックを外し、Target CPAやTarget ROASでは入札上限も外します。セクション単位のCPC調整はCBSより優先されるので、これも外しましょう。
予算と配信ペース
Amplifyには3種類の予算タイプがあります。デイリー(デフォルト。米国東部時間の深夜0時にリセット)、マンスリー(毎月1日に更新)、キャンペーン(期間を固定)です。マンスリーとキャンペーンの予算には、1日あたり換算の最低額があります。
配信ペースはタイプによって異なります。デイリー予算は加速型の配信のみで、消化額が1日の予算を最大20%上回ることがあります。マンスリーとキャンペーンの予算はデフォルトで標準配信となり、消化を均等にならします。1日の目標額を設定することもでき、その場合は最大35%上回ることがあります。
コンバージョンキャンペーンについて、Outbrainは1日の予算を目標CPAの3倍以上にし、小さく始めて少しずつ増やすことを推奨しています。Target ROASでは、週に8件以上のコンバージョンを獲得できる予算を目安にしています。
ターゲティング
ターゲティングの選択肢は、いくつかのグループに分かれます。
- 配置: デバイス、OS、ブラウザ。モバイルにはWi-Fi接続時のみのオプションもあります。
- 地域: 国、地域、DMA、郵便番号。郵便番号はキャンペーンごとに最大7,000件まで一括アップロードできます。リーチ予測には除外設定と郵便番号は反映されません。
- オーディエンス: Audiencesタブで作るセグメントで、サイト訪問者へのリターゲティング、過去のクリック者へのターゲティング、類似オーディエンスの作成に使います。Outbrainは、セグメントが3万ユーザー以上に育ってから使うことを勧めています。
- 興味関心と属性: OutbrainのInterest Graphと、サードパーティの属性データ。後者はCPCに加えてデータ料金がかかります。
- コンテキスト: IABのコンテンツカテゴリを指定または除外します。
Outbrainのキャンペーンのベストプラクティスでは、ターゲティング手法はキャンペーンごとに1つにするよう勧めています。「ターゲティング手法を重ねすぎるとスケールが制限される」からです。デバイスでも分けましょう。クリック率が近いデスクトップとタブレットをまとめ、モバイルは別にします。作成フロー自体も、現在はキャンペーンごとに1種類のデバイスしか選べません。
クリエイティブと広告仕様
標準的なネイティブ広告の、Outbrainの広告仕様は次のとおりです。
- タイトル:推奨60文字、最大100文字
- 画像:1200×800px、PNGまたはJPG、2.5MBまで
- ブランド名:60文字まで
- 説明文:任意、150文字まで
- CTAボタン:任意、あらかじめ用意されたリストから選択
縦型、プレロール、アウトストリームの動画フォーマットも利用できます。Outbrainは、キャンペーンごとに5〜10本の広告でローンチし、URLごとにタイトルと画像のバリエーションを3つ以上用意することを勧めています。コンバージョン目標ならCTAボタンを追加しましょう。Amplifyには、サイトからタイトルと画像の組み合わせを作る自動広告生成ツールもあります。
ランディングページと記事広告のルール
Outbrainでは、まとめ記事や創業者ストーリーのような記事LP(プレランディングページ)がよく使われます。広告主ガイドラインには、明確な制限が定められています。
- 広告であることの表示。 ページ上部の目立つ位置に「Advertisement」または「Advertorial」と表示し、見出しの下のソース名でスポンサーが誰かを示す必要があります。
- 必須要素。 プライバシーポリシーへのリンクと、実在する連絡先のセクション。「サイト運営者にメールを送るための空のフォームだけでは不十分」です。ドイツ、オーストリア、スイスで配信するページにはImpressum(運営者情報)が必要です。
- ニュース風の偽装は禁止。 偽のナビゲーション、偽のソーシャルアイコン、偽のメディア掲載ロゴは禁止されています。
- 誠実な表現。 根拠のない健康効果の主張、偽の体験談やコメント、期限のないオファーへのカウントダウンタイマー、サムネイルでのビフォーアフター写真は使えません。
- AI生成の開示。 AIで生成した広告コンテンツは、最初に目に触れる時点でその旨を表示する必要があります。
Outbrainはコンテンツの審査を1営業日以内に行うことを目標にしており、長いコンテンツは最大3日かかります。審査されるのは配信中のキャンペーンのみです。審査担当者は、見出しがランディングページの内容と一致していて誤解を招かないかも確認します。
効果測定
Outbrainも、ほかのチャネルと同じ定義で測りましょう。
- Amplifyのコンバージョンとストアの注文数を比較し、ピクセルやS2Sが正しくカウントしているかを確認します。
- パブリッシャー別・セクション別のCPAを見ます。ネイティブ広告はソーシャルよりも配信面ごとの質のばらつきが大きいからです。
- 商品原価、送料、手数料を引いたあとの利益で判断します。ROASは利益率を隠してしまうからです。計算方法はROASと利益が一致しない理由のガイドで解説しています。
どの媒体も共通の顧客を自分の成果として計上するため、Outbrain、Taboola、Metaのコンバージョンを足すと注文数を上回ります。ひとつのレポートレイヤーがあれば、チャネルを公平に比較できます。
Outbrainキャンペーンのスケール
キャンペーンが数日間CPAを維持できたら、次の手順で伸ばします。
- 予算は少しずつ上げる。 Outbrainの推奨どおりにし、予算の上限に達する時刻を確認します。
- CPCの引き下げは1日10%まで。 それ以上下げると配信が止まることがあります。
- 広告を間引く。 2〜3日後にKPIに届かない広告を止め、1週間後にもう一度見直します。
- クリエイティブを刷新する。 勝ち広告を複製するか、新しい広告を2〜5本追加します。配信中の広告はキャンペーンあたり10本までにします。
- 勝ちキャンペーンを複製する。 1つのキャンペーンを広げるのではなく、新しいデバイスやオーディエンスに複製します。
- Target CPAを段階的に絞る。 ボリュームが安定してから行います。
よくある間違い
- EUや英国で同意管理プラットフォームを入れず、ピクセルが何も計測しない。
- コンバージョン率が非常に高い浅いイベントで最適化する。
- Target CPAやTarget ROASのキャンペーンで入札上限やセクション調整を残したままにする。
- 1つのキャンペーンにターゲティング手法を重ねる。
- モバイルとデスクトップを混ぜ、大きく異なるCPCを1つの平均に埋もれさせる。
- 1日でCPCを大幅に下げる。
- 広告表示のない記事LPや、ニュース風のレイアウトの記事LPを使う。
ほかのチャネルとOutbrainを並行運用する
Outbrainを単独で運用することはまれで、ダッシュボードが増えるたびにレポート作業も増えます。Wevionは貼り付けたアクセストークンでOutbrainに接続し、Meta、Google、TikTok、Taboola、Snapchatと並べて、約15分ごとに同期されるひとつのマルチ媒体画面にまとめます。OutbrainのeCPMはCPMにマッピングされるので、クロスチャネル分析の列もきちんと揃います。
そこから、次のことができます。
- 広告費と成果を比較する。 6つの媒体すべてを、アカウント別に比べられます。
- ルールを設定する。 指定した条件でOutbrainのキャンペーンを停止・再開できます。Outbrainの予算変更は、手動またはコパイロット経由で行います。
- 利益を追跡する。 ShopifyやWooCommerceを接続し、収益性分析(ベータ版)で利益を確認できます。
- AIコパイロットのWavoと連携する。 Wavoはあなたのアカウントを読み取り、キャンペーンの停止やOutbrainの予算調整などの変更を提案します。あなたが承認するまで何も変わりません。
Outbrainのキャンペーンは、Amplifyでも、Wevionの一括ローンチでも作成できます。一括ローンチは媒体ごとに動作するため、Outbrainの行はほかのチャネルの隣に、専用のグリッドとして並びます。媒体純正のダッシュボードと上位レイヤーのどちらにするか検討中なら、媒体純正の広告マネージャーとサードパーティプラットフォームの比較でトレードオフを整理しています。
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